伊勢崎もんじゃは群馬県の郷土駄菓子です
『もんじゃ』と言えば、誰しも『月島もんじゃ』のことだと思いますよね。
しかし、ご当地グルメとして、群馬県伊勢崎市に『伊勢崎もんじゃ』という郷土料理、いやむしろ郷土駄菓子と言うべき食べ物があります。
伊勢きもんじゃは甘い
さて、いせさきもんじゃがなぜ駄菓子なのかと言うと、昔から子供のおやつとして普及してきたことも理由の一つですが、もんじゃ焼きという一般的におかずのジャンルでありながら、なんと味が甘いからなのです。
もんじゃ焼きが甘いなんてちょっと信じられませんが、いせさきもんじゃには『いちごシロップ』を入れるのが普通なんです。
えーっ!って思いませんか。
当然、色はピンクっぽくなりますよ。
謎のかくしメニューは『アマ』と『カラ』
いせさきもんじゃには『アマ』と『カラ』があります。
ちょっとカッコつけたけど、要するに『甘い』バージョンと『辛い』バージョンです。
実は、両方入れた『アマカラ』というバージョンも存在しており、これが一番人気だったりします。
『アマ』の基本味が、いちごシロップなのです。
甘いのが好きな人は、いちごシロップを多めに混ぜて、色がピンクになるほどです。
甘いということは、駄菓子の本道なので『いせさきもんじゃ』の基本は『アマ』ではないかと思っているのは、管理人だけかもしれません(汗;)
『カラ』の基本味は、カレー粉です。
辛い味が好みの人は、カレー粉を入れます。
単純に辛いだけではなくカレーの風味が食欲を刺激するのです。
まぁ、そうは言っても子供相手の駄菓子ですから、CoCo壱番屋の『2辛』ほど辛ければヒーヒー言うことでしょう。
『アマカラ』は、いちごシロップとカレー粉を両方入れたバージョンです。
味が想像できそうですが、実際に食べてみると、おそらく予想と違うでしょう。
『カラ』が好みの人がいちごシロップを少しだけ入れた『アマカラ』を食べるとコクの深さに驚くはずです。
カレー以外にも、煮物などの隠し味として『砂糖』を加えるとコクが出ますが、おそらくそれと同じ原理だと思いますが、いちごシロップによって、カレー味のコクが深まります。
駄菓子屋が消えた
昔は、子どもたちが小銭を握りしめて駄菓子屋の店先の七輪で焼いて食べるのが普通でしたが、食生活が豊かになり子どもたちのおやつも豊富になったことに加えて、衛生面での心配などが重なって、いわゆる駄菓子屋が消えてしまったので、昔ながらの子供向けの伊勢崎もんじゃは、見かけなくなりました。
いせさきもんじゃ専門店がある
しかし、少数の専門店では、現在でも伊勢崎もんじゃを食べることが出来ます。
現在、消費者によるランキングのトップスリーとして人気がある伊勢崎もんじゃのお店についてはこのあとで紹介します。
伊勢崎YEGの活動
さて、最近では勢いが弱くなってきた伊勢崎もんじゃですが、いせさきもんじゃでブランド化して盛り返そうと頑張っている人たちがいます。
それが、 伊勢崎商工会議所青年部(伊勢崎YEG)の人たちです。
いせさきもんじゃのロゴとゆるきゃら『もじゃろー』
『いせさきもんじゃ』のロゴマークを作り、ゆるキャラ『もじゃろー』を仕立てて、『いせさきもんじゃ』のブランド化に努めています。
いせさきもんじゃのロゴ
ひらがなで『いせさきもんじゃ』と書いていますね。
ちなみに伊勢崎市は、『いせざき』ではなく『いせさき』と発音して、濁らないのです。
それがはっきり分かるのが、冒頭に示した『いせさきもんじゃ』のロゴです。
ゆるキャラ『もじゃろー』
『もじゃろー』は、もんじゃ焼きをモチーフにしたゆるキャラです。
背中にヘラを背負って手がない形が基本形ですが、演出の都合によって手がついたバージョンもあります。
伊勢崎市の各種イベントでは着ぐるみのキャラも活躍しています。
【「もじゃろー」キャラクター及び「いせさきもんじゃ」ロゴマークは伊勢崎商工会議所の登録商標です。】
いせさきもんじゃの作り方
いせさきもんじゃの作り方は、お店や各家庭のやり方によっていろいろあり、これが標準だと言い切れるようなものはありません。
ここでは、『いせさきもんじゃ』の普及に努めている伊勢崎商工会議所青年部の方式を紹介します。
材料
小麦粉(中力粉):一人分として15g
水 :小麦粉重量の8倍(一人分なら120cc)
具材(ありあわせ材料をみじん切りにしてなんでも)
例:乾燥させた切りイカ、キャベツ、桜えび、揚げ玉などいずれも少々
トッピング いちごシロップ、(お好みで)カレー粉
ベビースターラーメン、他にお好みでなんでも
昔ながらの人の中には、『いせさきもんじゃに具材なんか要らない、粉とソースだけでいい』と豪語する方もいらっしゃいます。
食べられそうな材料を細かく刻んで混ぜればOKです。
あまり具材を多くすると固まりが弱くなるので、少量に留めておいてください。
(管理人は、個人的には刻み紅しょうがが合うと思っています)
焼き方
用意した材料を全部ボウルに入れてかき混ぜます。
熱したホットプレートやフライパンに、よくかき混ぜた材料を流し込んで焼きます。
最初は流動性が強いので原液が流れてしまい、まったく形ができません。
昔はこれで文字を書いて遊んだところから『文字焼き』が語源になって『もんじゃ焼き』になったとの説もあります。
焼けてくると、徐々に固くなるので、ヘラで周囲の形を整えます。
食べ方
焼けた鉄板の上から、小さなヘラで小さく切り取りながら食べるのが正式ですが、家庭などでは、お皿に取ってから食べても良いでしょう。
伊勢崎もんじゃ専門店人気トップスリー
伊勢崎駅周辺のもんじゃ専門店のマップは下図のようにたくさんあります。
この中から、2,019年5月時点での人気トップスリーを紹介します。
サッちゃんち(評価4.7)
『サッちゃんち』は文字通りの意味でサッちゃんの家ですね。
昔ながらの子供向け専門の駄菓子屋さんです。
もんじゃ焼きの調理器具は、2台の七輪で加熱される鉄板一枚なので、処理能力が小さいため観光客相手の商売には対応出来ません。
こじんまりした子供向けの駄菓子屋なので、平日は大人はもんじゃ焼きの注文は受けていません。
もんじゃの値段
- おやつもんじゃ 140円 (子ども専用)
- ふつうもんじゃ 260円
- スペシャルもんじゃ 360円
味付けは5種類
- ソース味
- カレー味
- あまから味
- あま味
- 大あま味(別料金)
お店の情報
住所: 群馬県伊勢崎市寿町208-3
駐車場:ありません
電話番号: 0270-23-7835
営業時間:12:00~19:00
定休日:木曜日(日曜日は営業しています)
しんちゃんち(評価4.4)
『しんちゃんち』も『サッちゃんち』と同じ文字通りの意味でしんちゃんの家ですね。
外観も、『サッちゃんち』と同じで赤いテント屋根を装備した、昔ながらの子供向け専門の駄菓子屋さんです。
鉄板が2枚あり『サッちゃんち』よりも大きいので、大人でももんじゃを注文することが出来ます。
もんじゃの値段
キャベツ、きりいか、あげ玉、桜海老、青海苔、生たまごなどが入っています。
トッピングでベビースターラーメンなどがあります。
- もんじゃ 小100円
- もんじゃ 中200円
- もんじゃ 大300円
トッピング
- 甘(イチゴシロップ入り)
- 辛(カレー粉)
- ベビースターラーメンなど
お店情報
住所: 群馬県伊勢崎市豊城町2127
駐車場:なし
電話番号: 0270-26-0462
営業時間:12:00~19:00
定休日:不定期
島田もんじゃ焼き店(評価4.3)
サッちゃんち、しんちゃんちと比べると、大人も入りやすいレストランです。
鉄板を装備したテーブルが4つと12席あるので、まあ普通にファミリーが利用できる雰囲気です。
あまもんじゃはいちごシロップで、からもんじゃのはカレー味という点は、いせさきもんじゃの基本通りです。
観光客が入って、昼食を兼ねようとするには、もんじゃ1枚ではやや不足気味でしょう。
そんなときは、同時に焼きそばを注文すれば、まずまずかなと思います。
もんじゃの値段
- あま140円(大200円)
- から140円(大200円)
- あまから140円(大200円)
- ソース140円(大200円)
- おおあま180円
- おおから180円
- ピリから160円
- ゲキから220円
トッピング
- ベビースター30円
- たまご40円
店舗情報
住所: 群馬県伊勢崎市曲輪町30-2
駐車場:あり
電話番号:0270-25-3939
営業時間: 11:30~18:00(土・日曜、祝日は11:00~)
定休日: 月曜日(祝日の場合は翌日)